いろんなピアニストの演奏を聴いて気づいたこと

YouTubeでフランツ・リストのピアノ曲のプレイリストを見つけて聴いていたら、この演奏に出会い、「うまいなー」と思った。少し前に発見したValentina Lisitsaというピアニストによる演奏。
https://www.youtube.com/watch?v=4QB7ugJnHgs

これを聴きながら「現存するピアニストの中で、テクニック的には彼女が最も優れているのではなかろうか」と思ったが、僕の偏見かも知れないと思い、同じ曲で比較試聴をすることにした。

試聴の方法は簡単。YouTubeで、曲名で検索すればいい。

まず、ヘアスタイルが篠山紀信的な「天才」キーシンを聴いたが、「並」に聴こえます。彼が実は身体的にはあまり恵まれていないことに気づきました。
https://www.youtube.com/watch?v=mxnL7UrkmY4
ただ、彼は同じラフマニノフが作曲したピアノ協奏曲では非常に良い演奏をします。小澤征爾との協演は情感がこもっていて感動ものです。引きこまれました。「天才」というよりも努力の人だと思いました。

YouTubeでは、他にもいろんな演奏を聴きましたが、楽譜は同じなのに、全く違う演奏のオンパレード。クラシック音楽の世界は、実は変化と差異に富んでいるのです。演奏する人のパーソナリティがそのまま表出されてしまう。演奏家にとっては恐ろしい世界です。

しかし、クラシック音楽は「違いがわかる男や女」には楽しめる世界ではないでしょうか。

試聴の過程で、この曲を5人のピアニストが演奏した音源を比較した次のYouTube動画を見つけました。この曲は、やはり聴き比べると面白いのだろうか。
https://www.youtube.com/watch?v=CYpnUbaa0Ok

この5人の中ではホロヴィッツが一番指が回るけど、雑。彼のレコードは親父がたくさん持っていて、さんざん聴かされたが、子供の頃からこの人の演奏に今ひとつ入り込めないのは、こういう雑さが理由なのかも。

このYouTube動画を聴いて収穫だったのはリヒテルとギレリスでしょうか。

これは「音楽」だなと思った。視聴していることを忘れて、聞き入ってしまいました。

中でもリヒテルは、「間(ま)」のとり方が他と比べて違うと思いました。「格」が違うというのでしょうか。

結局、音楽はやはり「間」だな、と再認識した次第。

ちなみに、リヒテルについては、Spotifyの中に収められている彼の演奏を数日かけて全て聴いたが、まずは、聞かされていた以上に多くの音源を残していたことに驚き、さらにそのクオリティの高さに心底感心した。

リヒテルの演奏を通して聴いた数日間は、仕事をしながら、心が引き締まる思いをしていました。

Valentina Lisitsaはリヒテルよりもテクニックはずっと上だが、彼女の人生に転機が訪れない限り、記憶には残らない演奏家だと思います。ちなみ、彼女の演奏するリストの「ソナタ」は、テクニックの上手さが曲を破壊していました。

 

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