議員が違法でない行為を追及することについて

この日本では、立法を行う議会のメンバーである議員が、違法でない行為を法以外の何か(道徳、倫理、道義など)を根拠に誰かを追及して「パージ」するという行為がたびたび繰り返されているが、昔から困ったものだと思っている。

自分たちが作った法に不備があったことを反省して「法改正」を行えばいいものを、「違法でないからと言ってなんでもやっていいというものではない。やっていいことと悪いことがある。」と言い出す議員は少なくない。

セキュリティ・ホールのあるソフトウェアを開発しておきながら、その「穴」を狙って侵入したハッカーを批判しているのに似ている。

不備のない法を作っておけば、法を根拠に「違法である」との批判ができるが、違法である場合、議会で追及しなくても法的手続きをとって然るべき処分を粛々と行えばいい。これを「公刑」と言う。

一方、メディアによるバッシングや「社会的制裁」は法に則らない「私刑」「リンチ」である。

議員が、メディアの報道を受けて、違法でない行為を責めたてたり追及したりするのも私刑・リンチである。

このような法に則らない制裁行為は、自分たちが作る法の価値を毀損するばかりでなく、立法者としての自らの存在理由を否定するようなものである。

議員たちがああいう行為に邁進できるということは、彼らが「法治」を理解してないことの証左だと思う。立法者としての資質に欠けるのではないか。

 

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